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自筆証書遺言作成時に注意することは何ですか?

  • 文責:所長 弁護士 寺井渉
  • 最終更新日:2024年8月2日

1 押印も作成者本人が行う

自筆証書遺言については、本人が自筆しなければならないことは広く知られていると思いますが、押印についても、基本的には、作成者本人が行う必要があります。

作成者本人が押印せず、別の人に代わりに押印してもらった場合には、自筆証書遺言は無効になってしまうおそれがあります。

公正証書遺言の場合は公証人が代わりに押印することが許容されていることもあり、しばしば誤解される方がいらっしゃいますが、自筆証書遺言の場合は、作成者本人がその場にいたとしても、別の人が代わりに押印することは原則としては認められていません。

ただ、作成者本人の握力が低下しており、作成者本人が単独で押印することが困難である場合もあります。

このような場合、作成者本人が印章を持ち、補助者が手を添えて押印することが考えられます。

このように、あくまでも、補助者の補助を得つつも、作成者本人が押印する形をとる必要があります。

2 できるだけその日のうちに完成させる

自筆証書遺言を作成するあたり、何を書くべきかを迷ってしまい、すぐには完成させることができず、何日かかけて作成したという事例が存在します。

このように、自筆証書遺言の作成から完成まで日数が経ってしまうと、自筆証書遺言の一体性がないとして、自筆証書遺言が無効になってしまうおそれがあります。

過去の事例でも、このような理由から無効になってしまった自筆証書遺言が存在します。

かつては、5日かけて作成した遺言が有効とされた例もありますが、限界事例である可能性があります。

一体性についての疑義が生じないよう、できる限り、その日のうちに完成させるべきであると言えます。

3 各自が別々に遺言を作成する

夫婦が同時に自筆証書遺言を作成したいと考え、1枚の紙に夫婦2人分の遺言を書いてしまったという事例が存在します。

自筆証書遺言については、必ず、単独で作成しなければならないとされており、1枚の紙に複数人が遺言を書いてしまうと、全体が無効になってしまいます。

夫婦であっても、必ず、別の紙に自筆証書遺言を残す必要があります。

4 複数枚に渡る場合は一体性を明確にしておく

自筆証書遺言の分量が多いと、複数枚になってしまうことがあると思います。

このような場合は、複数枚の遺言が一体であることが分かるよう、対策をしておく必要があります。

たとえば、ホッチキス止めをしておくことが考えられますし、契印したりしておくことも考えられます。

複数枚の遺言を封筒に入れ、糊で封をしておくことも考えられます。

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